こんぺい陶で出来る技法の中でも出番の多い技法は化粧土を使った技法です。その始まりは紀元前までさかのぼり、彩文土器と呼ばれています。化粧土のひとつ『白化粧』は、西欧ではスリップウェアやエンゴーベと言われています。東洋では白磁を模倣して陶土を白くするために使われました。李朝時代に作られた三島手や刷毛目、粉引きは朝鮮半島において、正統を誇る高麗白磁や青磁を手本としたもので、白化粧によって精一杯の白さに近づけようとした結果なのです。化粧をすることで、違うものに化けることができる、白さが持つ清潔さや浄化に対する憧れは古今東西、普遍的なのでしょう。また、白化粧は厚く付けてしまうと、ヒビ割れたり剥がれたりします。塗る、掛ける際は濃さに気を付けて、くれぐれも厚化粧にならないように。次回は、白化粧の中身についてです。

この作品は白化粧の刷毛目技法です。月曜日のKさんの作品です。

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